
「常にみんなの灯になりたい」川崎・エマニュエル・テリーが体現する“エナジー”の原点
B.LEAGUE 2025-26シーズンもいよいよ最終盤。4月15日に川崎ブレイブサンダースは、ホームに千葉ジェッツを迎えた。
川崎は63-84と厳しい結果となった一戦だったが、試合の立ち上がりから確かな存在感を示したのがエマニュエル・テリーだった。主にペイントエリアで見せ続けた執念は、チームの確かな希望となっていた。
第1Q、川崎は最初リードを奪われるが、全員がインテンシティの高さを攻守に見せ21-19で終えた。
このQでテリーは立て続けに豪快なダンクを沈め、アリーナのボルテージを一気に引き上げた。強固なディフェンスを誇る千葉を相手に、自らの武器である高い打点とパワーで真っ向から挑んだ。
ここで見せたプレーについて、テリーはこう振り返る。
「いつも通り、チームにエナジーを与えたいと思っていました。ダンクというのは自分自身一番の武器なので、それを最大限に発揮してみんなを鼓舞したかった。それが最終的にチームの勝利にもっと繋がれば最高だと思っています」

“THE ENERGY KING ”
これはテリーを表すキャッチフレーズ。常に“エナジー”という言葉を用いることで、チームメイトやレフェリーそしてファンなど、関わる人全ての心を動かす。それがテリーの揺るがないスタンスである。
テリーの真価は、ダンクシュート以外でも表れていた。味方のシュートが外れた瞬間に見せる驚異的な跳躍や、相手のビッグマンに囲まれながらもボールをもぎ取り、セカンドチャンスを演出しようとする姿勢もチームにエナジーを与えるものであった。

テリーはNBAでのプレー経験を持ち、トルコやイスラエル・セルビア・イタリアといった世界各国のリーグを渡り歩いてきた実力派。
206cmのサイズ以上に魅力的なのは、周囲を巻き込むポジティブな精神性である。テリーがよく発している“エナジー”という言葉の原点は、どこにあるのかを問うてみた。
「これは神様から与えられたものです。自分は元々ハッピーな人間ですし、どんなところでもみんなの灯(あかり)になりたいと思っているんです。
エナジーは自分の中から自然と湧き出るもので、本当にたくさんの方の助けになりたいし、素敵な人たちに囲まれたいという想いでみんなにも与えています。
今後もバスケットボールをしてる時、そして人生を歩んでいる時でも、常にこのエナジーを出し続けていきたいです」

自然と溢れるポジティブなエネルギー。その安定したメンタリティが今シーズン、チームを突き動かす原動力となっている。
「僕は自分自身を鼓舞するというよりも、みんなを巻き込みたいと考えています。いろいろな世界や試合でやってきたことを通じて、僕自身のエナジーとみんながしっかりと連動してくれるようになっていると感じています」
今季、日本でプレーする中でテリーが強く感じていることがある。それは、アリーナで声援を送ってくれるファンへの感謝だった。
「日本の文化を心から愛しています。これだけ難しいシーズンであっても、サンダースファミリーのみなさんは変わらず支えてくれるので、本当に素晴らしいことです。
僕はアラバマという小さい町から来たんですけども、世界を渡り歩いて日本に来れてバスケができるというのは、すごく喜ばしいことだと思っています」

街を歩いている時でも声援をもらっていると語るテリー。「日本に来れたことはすごく特別なことですし、ここに導いてくれた神様に感謝したい」と、誠実な想いも込めた。
世界を渡り歩き戦ってきた経験と、湧き出るエナジーでチームに力を与える。“エナジー・キング”は常に前を見据え、残り少ないシーズンを戦い切る。
(写真 / 文・白石怜平)
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