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原辰徳総監督ら豪華OBが伝えた笑顔と挑戦 サンリオベースボールアカデミーで子どもたちに切り拓いた“無限の可能性”

野球を通じて子どもたちに笑顔をもたらし、“夢を追いかける楽しさ”を伝える。

そんな想いが詰まった3回目の「サンリオベースボールアカデミー」が開催された。今回も講師陣には豪華なプロ野球OBたちが集結。

第2回WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)で侍ジャパンを世界一に導いた原辰徳総監督を筆頭に、時代を彩った名選手たちが一堂に会した。

笑顔と絆が深まった3時間、横浜スタジアムには野球の持つ大きな可能性が広がっていた。

(写真 / 文:白石怜平)

“世界へのチャレンジ”を応援する野球教室

本ベースボールアカデミーはサンリオの企業理念「みんななかよく」のもと、“野球を通じて子供たちの笑顔がもっとあふれてほしい”、という想いを込め、昨年9月に第1弾・同12月に第2弾が行われた。

過去2回はジャイアンツタウンスタジアムを舞台に、女子児童や東京都・神奈川県の小学生軟式野球チームを対象とするなどテーマを設けて開催されてきた。

今回は横浜スタジアムを舞台に、神奈川県内の33チームに所属する339人の小学1年〜6年生までの児童が参加した。

過去2回に続き、”世界へチャレンジしてほしい”という理念から、原辰徳総監督を筆頭に今回もMLBや国際大会を経験してきた豪華プロ野球OBたちが講師を担当。

久保文雄さん(元大洋)がコーチアドバイザリー、リポーターを杉谷拳士さん(元北海道日本ハム)が務め行われた。

【参加講師 ※順不同】
原辰徳さん(元巨人)
高橋由伸さん(元巨人)
松井稼頭央さん(元西武、MLB、楽天)
斎藤雅樹さん(元巨人)
五十嵐亮太さん(元ヤクルト、MLB、ソフトバンク)
里崎智也さん(元ロッテ)
笘篠賢治さん(元ヤクルト、広島)
山口俊さん(元横浜・DeNA、巨人、MLB)
内川聖一さん(元横浜・ソフトバンク・ヤクルト)

今回も豪華な講師陣が参加した

開会セレモニーでは各講師が挨拶、最後は原総監督から熱いメッセージが送られてアカデミーはスタートした。

「皆さんの目標や夢というものに少しでも近づくよう一生懸命教えます。あと野球選手で大事なことは、いいプレーをしてしっかりスマイル、笑うことです。

そういう役に今日は必ず立ちますので、皆さんベストを尽くして頑張っていきましょう」

力強いメッセージで子どもたちやスタンドを沸かせた

外野手ではステップして投げる意識を浸透

最初はキャッチボールのレクチャーからスタートし、斎藤雅樹さんと山口俊さんでボールの握り方や投げ方を伝えた。

その後は講師陣同士でお手本を見せ合い、グラブへとボールが吸い込まれるような球に拍手が起きた。

野球の基本であるキャッチボールに長い時間をかけた

そして投手・捕手・内野手・外野手とポジション別に分かれ、各講師からピンポイントでの解説と実践で頭と体を動かしていく。

外野手は高橋由伸さんと内川さんが担当した。レクチャー役は内川さんが担い、まずはスローイングにおいて重要なことを説く。

内川さんは現役時代に内野手と外野手の両方をこなしていた経験から、双方の違いを交えながら解説した。

「外野手と内野手で違うポイントがあります。特に外野手は投げる時に、勢いをつけて投げることが大事。勢いよく投げるためには、まずきちんとステップしないといけないよね。

あと、ゴロを捕る時に右足を前に出す人と左足を前に出して捕る人。どちらが捕りやすいかはみんなそれぞれあると思います。これはどちらでも大丈夫です。

必ず投げる前には、さっきキャッチボールで教わった形を作ってから投げてください」

内野手と外野手を兼ねてきた内川さんだからこその指導が展開された

レクチャー後の実践では、内川さんが説いたゴロを捕球してからステップを踏んで投げる動きを中心に展開。

そして外野手にとって必要な役割であるフライ捕球もしっかりとケアした2人は、実践である工夫を凝らした。

「いきなりフライを後ろから入りましょうと言われても難しいよね。今日は、後ろから入る練習方法としてワンバウンドをみんなに捕ってもらいます。

いつもだったらフライが来たら直接捕るけれども、今回は捕らずに一度前に落としてもらって、ステップして投げる練習をします。

打球の落下地点よりも後ろから入るっていう感覚をつかんでもらって、最後はそのままフライを捕ってステップして投げることにつなげていきましょう」

実践では子どもたちと笑顔で交流を深めた

選手たちは全力疾走で打球に向かって走り、丁寧にステップして投げていく。

高橋由伸さんが「ちゃんと数えてステップして!」と声をかけながら、「両手を使わず片手で捕る練習しよう!」「ここからはランナーがいると思って素早く!」などと鼓舞し、惜しみなく上達に向けてサポートした。

高橋由伸さんも大きな声かけで元気づけた

「プレッシャーに勝つ」イメージを持って打球と向き合う

内野手では松井稼頭央さんや笘篠さんがアドバイス。ノックで順番を終えた子どもたちが個別に質問に行くなど、意欲的にその助言を吸収していくシーンも見られた。

終盤は原総監督自らバットを持ち子どもたちへノックを打つ。学生時代から多くのファンを惹きつけた“辰徳スマイル”と共に大きなリアクションで球場が一層活気づいていった。

自らノックを打ち、リアクションを見せた

最後の一回りに入る前、笘篠さんが一度子どもたちを集めてこのように語りかけた。

「これから君たちは、最終回2アウト満塁で守っている。ここで守れれば甲子園。もしエラーしたら逆転サヨナラ負け。そのつもりでやってください。

あえてプレッシャーかけてやってみてください。9回の3つ目のアウトを取るのが難しい。そのプレッシャーに勝つんだぞ!」

1球の重みを体感するべく、意図的にプレッシャーのかかる場面を想像させた

ノックを終えた原総監督と笘篠さんは「よし甲子園だ!」などと声をかけ、子どもたちのプレーを讃える。原総監督は打球をさばいた一人ひとりに代名詞のグータッチで迎え、プロで活躍する雰囲気も味わうことができた。

おなじみのグータッチを交わし、子どもたちも嬉しそうな表情で応えた

打撃編では子どもたちに問いかけながら解説

続いてはバッティングへ。まず高橋由伸さんがマイクを持ち講師を務めると、タイミングの必要性を説いた。その際、投手の持つボールが自分から最も離れた時にテークバックを取ると述べた。

「投手のボールが一番遠くにいたら、自分も遠くにいる。これはどんな練習でも共通することなので、やってみるとタイミングの取り方をイメージできると思います。

それともう一つ。打つ時になぜバッティングが崩されるかと言うと、顔が打つ方向を向いてしまっているからです。

インパクトの時にしっかり体、顔を残すこと。今伝えたタイミングとインパクトの2つを意識してやってみてください」

レクチャーでは2つのポイントを伝えた

続いて内川さんも解説に加わった。横浜時代の2008年には今も右打者史上最高打率の.378をマークし、NPB通算2186安打で名球会入りも果たしている大打者である。

前で述べられたタイミングについて補足すると、「みんなどの方向に向かって打つ?」と子どもたちに問いを投げかけた。

すると「センター!」と次々に声が挙がると、さらに複数人に深掘りしながら回答した。

「みんな野球場がなんでこういう形になったか考えたことあるかな?なぜセンターが一番遠くなっているのか。センター・レフト・ライトがあって、同じ距離しか飛ばなければ野球場は三角形でいいよね?

つまりセンターが一番打球が飛ぶということなんです。三角にしようとするとセンター方向が一番ホームランにやりやすいから、野球場で一番遠くした。

なのでセンターが一番飛びますよと野球場の形が教えてくれているので、まずは一番遠いところに向かって打ちに行って、(右打者は)タイミングが早ければレフト・遅ければライトに飛ぶから、センター方向を意識することが一番理想だと考えています」

「なぜセンターか」を子どもたちに問いながら解説した

その後はグラウンド全体を使い、走塁を担当した笘篠さん以外の講師陣がトスを上げる。打球音が響きわたり、瞬く間にグラウンドは芝生の緑からボールの白に染まっていった。

原総監督による未来に向けたメッセージ

アカデミーは約3時間にわたって行われ、無事に全プログラムを終えた。講師が一人ずつ感想を述べたのちに原総監督から再び子どもたちにエールが送られた。

「みんなにとっていい思い出になったと思います君たちはこれからの世代です。まだまだスタートしたばかり。無限の可能性があります。

とても重要なことはチャレンジする・挑戦することです。挑戦するというのはその時その時にベストを尽くすことです。チームに入ってユニフォームを着たら野球でベストを尽くす。

でも野球ばかりやっていてはだめ。君たちにはまだまだやらなきゃいけないことがあります。学校に行って机に座ったら勉強に集中する。家では宿題もしっかりしなきゃいけない。

そうやって一つ一つのことに集中してやることが、君たちが持っている大きな夢にどんどん近づいてくるわけですから、無限の可能性があるということを自分自身が信じてですね、野球そして勉学に頑張ってください」

子どもたちの持つ無限の可能性をここで引き出した

「みんななかよく」という理念のもと、笑顔と熱気の中で幕を閉じた本アカデミー。

プロの技術に触れた興奮と、原総監督が説いた「挑戦」の教えは、子どもたちの心に深く刻まれた。グラウンドに咲いた数々の笑顔は、無限の可能性を秘めた未来の野球界へと、確かに繋がっていく。

(了)

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