
「所沢を青く染める」埼玉西武ライオンズ“夏の風物詩”が刷新『AO FES』に込めた地域一体の挑戦
埼玉西武ライオンズが、この夏に大きな転換点を迎える。
2016年から10年間にわたり、真夏の風物詩として定着してきた「ライオンズフェスティバルズ」を刷新し、新たに「AO FES(アオ フェス)」としてリニューアルすることが発表された。
ベルーナドームだけでなく所沢の街、そして西武線沿線全体を“青”で染め上げる新たな挑戦が始まる。
発表会には奥村剛球団社長や所沢市の小野塚勝俊市長に加え、西川愛也選手も登場。地域と球団が一体となって作り上げる“新たな夏の風物詩”への想いが語られた。
(取材 / 文:白石怜平、以降敬称略)
“ライオンズ夏の風物詩”が新たな挑戦へ
GW明けのエミテラス所沢。会場には溢れんばかりのライオンズファンが、発表を心待ちにしていた。
「所沢といえば西武ライオンズ。ライオンズは、この街に当たり前のように息づいている」
会場で放映されたコンセプトムービーには、街の人々のリアルな声が詰まっていた。商店街を歩けば応援歌が流れ、バスや電車にはポスターが並ぶ。所沢市民にとって、ライオンズは単なるプロ野球チームではなく“生活の一部”である。
奥村球団社長は10年という節目でのリニューアルについてその想いを語った。
「2016年から10年間、毎年夏の期間を“ライオンズフェスティバルズ”というイベントとして、球場の中で多くのファンの皆様に熱狂していただき、選手たちの背中を強く押していただきました。
今年の夏からはベルーナドーム内はもちろんのこと、そこからさらに外へと出ます。この所沢市・地域の沿線の皆様・ファンの皆様と球場内外問わず、『アオフェス』を大いに盛り上げていきたいです」

本イベントは西武グループも総力を挙げて応援する。西武鉄道や西武園ゆうえんち・プリンスホテルなどグループ各社とも連携を図りながら、地域文化として根付かせたいという強い意思を込めた。
「さらには埼玉県全域に広がるようなイベント、夏の風物詩にできたらと夢いうを持っています」
“青の一瞬”をモチーフにしたグラデーションが特徴
今回のアオフェスを象徴する存在が、新たに発表された「アオフェスユニフォーム2026」である。
デザインは“ブルーモーメント”をテーマとしており、夏のナイターゲームでプレイボール前後に訪れる“青の一瞬”がモチーフ。幻想的な空色と青く染まったスタンドを重ね合わせた三色のグラデーションで表現されている。
この日、埼玉県の花咲徳栄高出身の西川愛也がユニフォーム姿で参加した。実際に袖を通した感想を語った。
「すごく青さが映えた色で、すごく鮮やかな色合い。早くこのユニフォームを着て試合がしたいなと強く思いました」

さらに、選手だけでなく街の人々も青を身に纏い盛り上がるという取り組みについても触れながら、ファンへの深い感謝を述べた。
「すごくありがたいことです。試合後もユニフォームを着て所沢を歩いているファンの方々を見かけたこともあります。そういった中で、球場だけでなく街の中でも着ていただけることにすごく感謝してプレーしたいと改めて思いました」
チームはこのユニフォームを7/31〜8/26まで着用。また、8/1のベルーナドーム・8/18の東京ドームでの主催試合にて、来場者配布も予定されている。
ライオンズが新たな地域文化を創り出す
今回のアオフェスは行政との密な連携も大きな魅力の一つ。応援に駆けつけた所沢市の小野塚正敏市長は、「ライオンズを応援することは、私たち所沢市民のアイデンティティであり、シビックプライドです」と改めて宣言。
“ライオンズと共にある街”。その言葉を体現するかのように、市役所職員もアオフェスユニフォームを着用予定だという。
「所沢市民にとっては、ライオンズはかけがえのない存在です。業務で支障がない人たちはこのユニフォームを市役所全員で着て、水色・青に染めていきたいです」
同市では終業後ベルーナドームへ積極的に行くなど、応援でも背中を押していると語る小野塚市長。この熱烈なエールに対し、奥村社長は深く感謝しつつ、今後の展望を語った。
「小野塚市長からは、毎回お会いする度に『所沢市民34万人は埼玉西武ライオンズと共にある』という力強い言葉を頂戴しています。
まずはこの所沢市からこのアオフェスを埼玉県全域そして沿線全域に広げていけるよう、一歩一歩育て上げるイベントにしたい。勝利の瞬間を所沢の皆様・沿線の皆様そしてファンの皆様と共に分かち合いたいです」

所沢市内4商店街では100店舗以上がユニフォームを着用する。さらに同市以外のフレンドリーシティにも広がっていくなど、早くも県内で新たな地域文化が創出されつつある。
「ぜひ皆様と一緒に青く染めてまいりましょう」
奥村社長が最後に呼びかけた声に応えるように、7月31日から所沢の街と空は、かつてないほど鮮やかなブルーに染まっていく。
この夏、所沢はこれまで以上に“ライオンズの街”になろうとしている。
(了)
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